【3D図解】剪定は「どこで切るか」で木の寿命が変わる|切り口の位置・忌み枝・切り戻しの基本
庭木の剪定で、いちばん差が出るのは「どれだけ切るか」よりも「どこで切るか」です。切る位置を間違えると、切り口から枯れ込んだり、かえって枝が暴れたりして、翌年の手入れが大変になります。
この記事では、植木屋が現場でいつも意識している切り位置の基本を、回して見られる3Dの庭木と図解で解説します。
剪定の基本は「間引く」と「切り戻す」の2つ
- 間引き剪定:不要な枝を付け根から取り除く。木の中に光と風を通し、自然な樹形を保つ
- 切り戻し剪定:伸びた枝を途中の芽の上で短くする。大きさを抑えたいときに使う
順番は「先に間引き、あとで切り戻し」。間引きで混み合いを解消してから全体の大きさを整えると、切る本数が少なく、仕上がりも自然になります。
3Dで見る:先に切るべき「忌み枝」
樹形を乱したり、病害虫の原因になったりする枝を忌み枝(いみえだ)と呼びます。下の3Dモデルで「切る枝」を押すと、代表的な忌み枝が赤く表示されます。
| 忌み枝 | どんな枝? | 切る理由 |
|---|---|---|
| 徒長枝 | 真上に勢いよく伸びる太く長い枝 | 養分を奪い、樹形を崩す |
| 交差枝 | 他の枝と交差する枝 | こすれて傷になり、混み合う |
| 内向枝 | 幹のほう(内側)へ向かう枝 | 中が混んで風通しが悪くなる |
| 逆さ枝 | 下向きに伸びる枝 | 見た目を乱し、日当たりも悪い |
| ひこばえ | 根元から生える細い枝 | 本体の養分を奪う |
枝の付け根はどこで切る?ブランチカラーの話
枝の付け根をよく見ると、少しふくらんだ部分があります。これがブランチカラーで、切り口をふさぐ組織が集まっています。間引くときは、このふくらみを残して、すぐ外側で切るのが正解です。

幹に沿ってえぐるように切ると、ふさぐ組織まで削ってしまい、切り口がいつまでも閉じません。反対に長く残しすぎると、残った部分が枯れて、そこから腐れが入ることがあります。
切り戻しは「芽の上」で切る
枝を短くするときは、外側を向いた芽のすぐ上で切ります。残した芽の向きに次の枝が伸びるので、外向きの芽を選ぶと、木の内側が混み合いません。

太い枝は3回に分けて切る
腕ほどの太さの枝を一度に付け根で切ろうとすると、枝の重みで途中から裂け、幹の皮まではがれてしまうことがあります。プロは次の手順で切ります。
- 付け根から少し離れた位置で、枝の下側から浅く切り込みを入れる
- その少し先を上から切り、枝の重さを先に落とす
- 軽くなった残りを、ブランチカラーのすぐ外側で切って仕上げる

BEFOREAFTERこんなときはご自身で切らずにご相談ください
- 脚立の上で両手を使う高さの枝(転落事故が多い作業です)
- 電線・屋根・隣家にかかっている枝
- 直径10cmを超える枝や、枯れて折れそうな枝
まとめ:自分で切る前に知っておきたいこと
剪定は、先に忌み枝を間引く → 付け根はふくらみの外で切る → 短くするときは外向きの芽の上で切る、の3つを守るだけで仕上がりが大きく変わります。道具選びはDIY剪定の道具のコラム、時期は関東の庭木カレンダーも参考にしてください。高い木や太い枝は、無理をせず庭木剪定をご依頼ください。
